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オクトパスエナジーがカーボンクレジット事業を大幅拡張 米クルティーボとの資本提携を1億ドルに増額

2026.03.24 読了 約4分
オクトパスエナジーがカーボンクレジット事業を大幅拡張 米クルティーボとの資本提携を1億ドルに増額
出典: Access Newswire / Cultivo

米国の自然資産開発プラットフォーム、クルティーボ(Cultivo)は2025年3月12日、英国の再生可能エネルギー投資会社オクトパスエナジージェネレーション(Octopus Energy Generation)との資本提携規模を1億ドル(約159億円)に拡大すると発表した。

両社は2024年に開始した草原再生プロジェクトを通じ、米国全土での自然由来カーボンクレジットの大規模供給体制の構築を目指す。

650万エーカーの草原で900万トンのCO2除去を計画

オクトパスエナジージェネレーションは当初4,000万ドル(約64億円)を投資していたが、今回さらに6,000万ドル(約95億円)を追加投資する。クルティーボは既に65万エーカー(米国ロードアイランド州に匹敵する面積)の草原を確保しており、今年中に200万エーカーまで拡大する計画だ。

同プロジェクトでは今後30年間で900万トンのCO2を除去し、コアカーボン原則(CCPs)に準拠した高品質な自然由来カーボンクレジットを生成する。米国の草原は全土の29%に相当する6億5,900万エーカーに及び、世界の陸域炭素の3分の1以上を貯蔵する重要なカーボンシンクとして機能している。

土壌炭素除去への需要急増が事業拡大を後押し

クルティーボのCEO兼共同創設者、マヌエル・ピニュエラ(Manuel Piñuela)氏は「オクトパスエナジージェネレーションとのパートナーシップは変革的だった。1億ドルへの資本配分増加は、米国の自然資産に特化した機関投資家級プラットフォーム構築戦略の妥当性を証明している」と述べた。

オクトパスエナジージェネレーションのファンド管理チーム共同責任者、アレックス・ブライアリー(Alex Brierley)氏は「テクノロジーが自然の力を最大化し、迅速な排出削減を実現することを支援したい。意義ある資本を自然資本プロジェクトに投入することで、牧場コミュニティを支援し、重要な景観を強化できる」とコメントした。

土壌炭素の重要性が機関投資家の間で広く認識される中、土壌炭素除去(CDR)系カーボンクレジットのオフテイク契約が急増しており、今回の増資もこの需要動向を背景としている。

AI技術とバーチャルフェンスで次世代草原管理を実現

クルティーボは最近、草原プロジェクト開発大手のカテリ(Kateri)を買収し、バーチャルフェンス技術・高度な土壌炭素モデリング・実世界データを活用したAI駆動プラットフォームを統合した。これにより、プロジェクトの発掘から管理・測定・報告・検証(MRV)に至る全ライフサイクルを効率化している。

国連は2026年を「国際牧草地・牧畜民年」と宣言し、気候変動・生物多様性の喪失・食料安全保障という3つの複合的脅威に対する牧草地の戦略的重要性を公式に認めた。草原を活用した自然に基づく解決策(NbS)への注目は今後さらに高まるとみられる。

米国草原を活用したコアカーボン原則(CCPs)準拠の自然由来カーボンクレジットが機関投資家マネーを集め始めたことは、日本企業のカーボンニュートラル戦略にとっても見逃せない動向である。

また、J-クレジット制度や二国間クレジット制度(JCM)の枠外で高品質なクレジットを調達しようとする企業にとって、コアカーボン原則(CCPs)認証済みカーボンクレジットの供給拡大はポジティブな市場環境の変化を意味する。

今後30年・900万トンという供給規模の大きさは、単なる試験的投資ではなく、ボランタリーカーボンクレジット市場への本格的な機関資本流入を示すシグナルとして受け止めるべきであろう。

参考:https://www.accessnewswire.com/newsroom/en/agriculture/cultivo-signs-major-agreement-with-octopus-energy-generation-expanding-u.s.-grasslands-1145788

カーボンクレジット.jp 編集部
カーボンクレジット.jp編集部|2023年末に当時日本初かつ唯一のカーボンクレジット専門情報メディアを立ち上げ。高度な専門性とわかりやすさを追求した翻訳力。