ガーナとスイスの両政府は、パリ協定 のパリ協定6条2項 に基づき、ガーナ国内で環境配慮型エアコンを普及させる「ガーナ・グリーン・クーリング・プログラム(GGCP)」を承認した。
本プログラムは、ドイツ国際協力公社(GIZ)が主導し、クリック財団(KliK Foundation)が所有・運営するもので、削減された排出量はITMO としてスイスへ移転される。
ガーナでは、気温上昇や人口増加、都市化に伴い冷房需要が急増している。現在、セパレート型エアコン部門は同国の温室効果ガス (GHG) 排出量の約8%(約400万トンCO2e )を占めており、持続可能な冷房システムの導入が急務となっていた。
本プログラムでは、従来のHFC(代替フロン)冷媒に代わり、地球温暖化係数(GWP) が極めて低い自然冷媒「R290」を採用したインバーター式エアコンを導入する。R290は、気候に悪影響を与えるHFCと比較して二酸化炭素 排出量を大幅に削減できるだけでなく、高いエネルギー効率により、消費電力とコスト、さらにはピーク電力需要の抑制にも寄与する。
GGCPはガーナ全土で約10万台のグリーンエアコンの市場浸透を目指している。カーボンクレジット メカニズムを活用した補助金制度により、エンドユーザーは高性能な製品を低価格で購入でき、従来の製品と比較して電気代を初日から約40%削減することが可能だ。
また、ドイツ国際協力公社による本プログラムには、以下の包括的な取り組みが含まれている。
今回の承認により、ガーナは気候変動へのレジリエンスを高めると同時に、スイスとの協力関係を通じてカーボンクレジット 市場における先駆的な役割を果たすことになる。
本案件は、パリ協定6条2項 を活用した二国間連携のモデルケースである。
家電の省エネ化と自然冷媒への転換をITMO 創出に結びつけるスキームは、日本のJCM(二国間クレジット制度)にとっても、特に冷房需要が急増するアジア・アフリカ地域での事業展開において非常に再現性の高い戦略と言える。