国連環境計画(UNEP)コペンハーゲン気候センター(UNEP Copenhagen Climate Centre)は、2026年3月18日、パリ協定6条に基づく活動の実施状況を追跡・分析するウェブベースのプラットフォーム「Article 6 Pipeline(アーティクル6・パイプライン)」の更新版を公開した。
このプラットフォームは、世界、国家、および地域レベルでのパリ協定6条の活動状況を追跡するオープンデータ・ハブとして機能する。
「Article 6 Pipeline」は、パリ協定6条2項の協力的アプローチや、パリ協定6条4項のパリ協定カーボンクレジット制度(PACM)などの進捗を可視化するものである。このツールは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局の公式データと科学的根拠に基づいた情報を統合し、ユーザーフレンドリーな形式で提供される。
本プラットフォームの主な目的は以下の通りである。
UNEPコペンハーゲン気候センターは、かつてのクリーン開発メカニズム(CDM)におけるプロジェクト追跡「CDM Pipeline」で長年の実績があり、その知見をパリ協定6条へと移行させた。
世界各地で進められるカーボンクレジット創出プロジェクトの動向を一括で把握できるため、ステークホルダー、地域コミュニティ、国際機関にとって重要な情報源となることが期待されている。同センターは今後もユーザーからのフィードバックを受け、プラットフォームのさらなる改善と機能強化を継続する方針だ。
日本企業にとって馴染みの深い二国間クレジット制度(JCM)も、このパリ協定6条2項の枠組みに含まれる。
グローバルなカーボンクレジット市場の供給状況が可視化されることで、日本発のプロジェクトが国際的にどのような立ち位置にあるか、また競合するプロジェクトの動向を分析する上で極めて重要なツールとなるだろう。
参考:https://www.unep.org/events/webinar/launch-article-6-pipeline