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アルケダ、衛星データ活用の自然由来カーボンクレジット向けデジタルMRVでJAXA宇宙戦略基金に採択 アジア市場向けプラットフォーム高度化を推進

2026.04.05 読了 約3分
アルケダ、衛星データ活用の自然由来カーボンクレジット向けデジタルMRVでJAXA宇宙戦略基金に採択 アジア市場向けプラットフォーム高度化を推進
出典:イメージ

株式会社アルケダ(Archeda)は2026年4月3日、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が推進する宇宙戦略基金事業(第二期)の技術開発テーマ「衛星データ利用システム実装加速化事業」への採択を発表した。

同社は衛星データを活用した自然由来カーボンクレジット向けのデジタル測定・報告・検証(dMRVソリューションを開発するスタートアップで、今回の採択を受け、アジア地域のプロジェクト開発者向けプラットフォームの高度化を本格的に推進する。

宇宙戦略基金の概要と規模

宇宙戦略基金は、日本の宇宙産業の競争力強化と宇宙技術の社会実装加速を目的として、JAXAに設置された研究開発支援制度である。日本政府は今後10年間で最大1兆円規模の資金を投じ、スタートアップ・大学・企業による宇宙分野の技術開発を支援する。産学官連携による宇宙産業エコシステムの形成を軸に、宇宙技術の環境・社会課題への応用を促進する点が特徴だ。

自然由来カーボンクレジットのdMRV高度化

採択事業名は「衛星データを活用した自然由来カーボンクレジットのアジア向けプラットフォーム高度化」で、研究代表者はアルケダ代表取締役の津村洸匡氏が務める。

具体的な技術開発の柱は以下の三点である。

第一に、環境モニタリング技術の高度化。衛星データを用いた森林・農地・マングローブ等の広域・継続的なモニタリング精度の向上を図る。

第二に、カーボンクレジット創出プロセスの効率化。温室効果ガス吸収量の正確な計測と、プロジェクトの透明性・信頼性を担保するための測定・報告・検証(MRV)プロセスの自動化・デジタル化を進める。

第三に、アジア地域向けプラットフォームの拡張。森林(植林(ARR)、REDD+)、水田(間断灌漑(AWD))、マングローブを対象とするプロジェクト開発者向けに、VCS、ゴールドスタンダード(Gold Standard)、二国間クレジット制度(JCM)といった国際的な方法論に対応したdMRVプラットフォームを整備する。

自然由来カーボンクレジット市場におけるdMRVの位置付け

自然由来カーボンクレジット市場では近年、追加性永続性ダブルカウントをめぐる信頼性問題が深刻化している。特にアジア地域は森林や沿岸生態系が広大であり、広域かつ長期的なモニタリングの自動化・効率化が市場拡大の前提条件となっている。衛星データを基盤とするdMRVソリューションは、現地視察コストの削減と検証精度の向上を同時に実現し得ることから、ボランタリーカーボンクレジット市場における高品質プロジェクトの供給拡大に直結すると期待されている。

アルケダはすでに、自治体・林業事業者向けに衛星データを活用した森林資源量の推定や違法伐採検知ソリューションを提供しており、今回のJAXA採択によりカーボンクレジット特化型dMRVプラットフォームの社会実装を加速させる。

日本企業がアジアの自然由来カーボンクレジット調達やJCMプロジェクト開発に本格参入する上で、信頼性の高いdMRVインフラの整備は不可欠の前提条件だ。アルケダのJAXA採択は、宇宙技術を脱炭素インフラとして組み込むという新たな産業モデルの萌芽を示しており、サプライチェーン排出削減を目指す日本の製造業や金融機関にとっても、アジア市場でのカーボンクレジット調達コスト低減と品質保証の両立という観点から注目に値する動きといえる。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000110822.html

カーボンクレジット.jp 編集部
カーボンクレジット.jp編集部|2023年末に当時日本初かつ唯一のカーボンクレジット専門情報メディアを立ち上げ。高度な専門性とわかりやすさを追求した翻訳力。