東京センチュリーとフィリピン最大手配電会社Meralco系列のMSpectrumが手掛ける太陽光コーポレートPPA事業に、フィリピンヤクルト第2工場(ヤクルトエルサルバドール製造)が加わった。同工場は2026年7月に稼働を開始し、年間約203万kWhの再生可能エネルギー供給を受ける。CO2排出量の削減見込みは年間約1,730トン。ヤクルトグループにとってJCMを活用した初の取り組みとなる。
本事業の原資は令和5年度JCM設備補助事業(環境省実施)である。東京センチュリーとMSpectrumが展開するPPA事業全体の設備容量は7メガワットに達する。フィリピンヤクルト第2工場のパネル容量は約1,461kWで、この7メガワットのうちの一区画にあたる。
ヤクルトグループの案件は、東京センチュリーが手がける複数拠点展開型JCM事業のうちの一事例という位置づけになる。
東京センチュリーとMSpectrumのスキームは、日系企業の海外現地法人が第三者所有モデルで再生可能エネルギーを調達しつつ、JCMクレジット創出にもつながる枠組みとして機能する。初期投資を負わずに済む点は、海外拠点の脱炭素対応を検討する日系企業にとって参照点となる。
本件は個別企業の一事例であり、横展開の実績や再現性は現時点では未知数である。
ただし、JCM設備補助事業を活用した第三者所有型PPAという枠組み自体は、海外現地法人を持つ日系企業がJCMクレジットと再生可能エネルギー調達を同時に得る手段として応用可能である。同種スキームの採用可否は、環境省のJCM設備補助事業の継続性と、各国での配電事業者との連携体制に左右される。
参考:https://gec.jp/jcm/jp/news/news20260625/
参考:https://www.yakult.co.jp/company/news/article.php?num=1859