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英3社、ティーサイドで年6万トン規模のDAC施設を共同開発

2026.06.15 読了 約3分
英3社、ティーサイドで年6万トン規模のDAC施設を共同開発
出典:https://www.linkedin.com/posts/missionzerotech_directaircapture-carbonremoval-uniondac-activity-7470764692601380865-Faoe

プログレッシブ・エナジー(Progressive Energy)、ミッション・ゼロ・テクノロジーズ(Mission Zero Technologies)、エアハイブ(Airhive)の英3社は、合弁会社UnionDACを設立し、英国ティーサイドで年6万トン規模のDAC施設を共同開発すると発表した。稼働すれば欧州最大級のDAC施設になるとされる。

事業の概要

施設はティーサイドのWilton International敷地内に建設する。2030年に第1期を稼働させ、2032年の第2期で能力を積み増し、合計で年6万トンのCO2回収に到達する計画である。

プログレッシブ・エナジーは技術的難度の高いプロジェクトの開発・実装を担い、英国北西部のCCSハブHyNetの組成主体でもある。

ミッション・ゼロとエアハイブは、いずれも商用DACの運転実績を持つ。ミッション・ゼロは公式発表で、自社のモジュール型電気化学方式により年3万トン分の回収能力を担うとしている。エアハイブは流動層と鉱物系吸着材を用いた低コスト方式を手がけ、両社ともカナダ・アルバータでの実証実績を持つ。

貯留インフラとカーボンクレジット戦略

回収したCO2は、East Coast Clusterおよびノーザンエンデュランスパートナーシップ(Northern Endurance Partnership, NEP)の輸送・貯留網を経由し、北海海底に恒久貯留する。UnionDACは年約5万件の除去系カーボンクレジットを創出し、コンプライアンス市場とボランタリー市場の双方に供給する計画である。

3社はインフラ整備に向けて約1億ポンド(約215億円)の調達を目指す。最終投資判断(FID)は2028年を目標とするが、英政府の支援枠組みのタイムラインに左右される。プロジェクトは、英国が2040年に掲げるエンジニアード除去2,130万トンの目標達成に資する位置づけとされる。

一方で、年6万トンという規模はこの2040年目標に対してはなお小さく、FIDが政府の制度設計に依存する点を慎重に見る向きもある。

編集部の視点

本件は技術的な新規性よりも、実証段階の複数事業者を束ね、商用規模の回収から貯留インフラ接続、カーボンクレジット供給までを一体で設計した点に実務上の意味がある。既存のDAC商用化の延長線上に位置づけられる案件である。

発行予定の除去系カーボンクレジットがコンプライアンス・ボランタリー双方を想定する点、そしてFIDが政府の支援枠組みに連動する点が、案件の成立可否を左右する。

参考:https://www.linkedin.com/posts/missionzerotech_directaircapture-carbonremoval-uniondac-activity-7470764692601380865

関連タグ DAC
カーボンクレジット.jp 編集部
カーボンクレジット.jp編集部|2023年末に当時日本初かつ唯一のカーボンクレジット専門情報メディアを立ち上げ。高度な専門性とわかりやすさを追求した翻訳力。