J-クレジット「先物取引」 日本GXグループが関連特許を取得 

村山 大翔

村山 大翔

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GX市場の革新、日本初の予約権特許とは?

日本GXグループ株式会社(JGX)は、将来発行されるJクレジットに対して事前に取引できる「予約権」に関する新特許を取得。これは、J-クレジットの創出予定を仮想クレジットとして登録し、売買を成立させる仕組みだ。

たとえば、再エネ事業者がプロジェクト着工前にクレジット予約権を売却し、早期資金を確保。購入者は将来の排出枠を安定価格で確保できる。まさにGX分野における「先物取引」と言える。

予約権で何が変わる?主なメリット

事業者(売り手)のメリット

  • 資金回収の前倒し:認証前に資金調達が可能に。
  • 価格変動リスクのヘッジ:事前に販売価格を固定。

クレジット購入企業のメリット

  • コスト予見性の向上:価格高騰を事前回避。
  • グリーン調達の精緻化:戦略的にプロジェクトを選べる。

2027年に向けた「GX-J Forward(仮称)」

JGXは、取得した2件の特許(今回と昨年取得済の取引仲介装置)をベースに、予約権含む包括的な取引が可能なオンラインプラットフォーム「GX-J Forward」を構築中。誰でも使いやすいUXと高いセキュリティを備え、GX投資の新しい標準となることを目指している。

これまでJクレジット市場の最大のネックの一つは、「待たされること」だった。創出→認証→発行まで数年というタイムラグは、事業者にも購入者にも重い足かせだった。だが、JGXの「予約権取引」技術はその前提をひっくり返す。GX市場における“未来価値”の流動化は、環境ファイナンスの新たな幕開けを意味する。

参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000121500.html