TOWINGとアイシン高丘は2026年6月11日、インドネシアのカリマンタン島でパーム残さを原料とするバイオ炭を活用したカーボンクレジット創出事業の立ち上げに向け、共同で事業性評価(FS)を開始したと発表した。バイオ炭を農地に施用して土壌に炭素を固定する除去系の手法を用い、ボランタリーカーボンクレジット市場での創出を見据える。
本FSは三つの領域を対象とする。カーボンクレジット創出スキームの設計として、ボランタリーカーボンクレジットプログラムの選定と適用を想定する方法論の精査・適合性確認を行い、申請に向けた論点を整理する。あわせて、創出量と価格を踏まえた収益性に加え、製造コストや原料調達コスト、CAPEX/OPEXを含む経済合理性を評価し、現地原料から製造するバイオ炭の農業資材としての特性も検証する。
現時点で適用方法論、創出量、価格はいずれも未確定であり、FSはこれらを見極める段階にある。
アイシン高丘はバイオコークス事業で培った炭化に関する知見とインフラを担い、TOWINGは高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を軸とする農業活用技術と、国内のカーボンクレジット創出事業で蓄積した開発・運営の知見を持ち込む。鋳造を中核とするアイシングループの中核企業が、自社の熱・バイオマス関連の事業基盤をCDR領域へ接続する構図である。
注目すべきは、製造業の事業基盤がCDR創出の供給側に組み込まれる連携の形である。炭化技術とインフラを持つ事業会社と、方法論・運営の知見を持つ専業スタートアップが役割を分担する構図は、産業側プレイヤーがCDR領域へ参入する際の一つの類型となりうる。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000081010.html