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Société Générale、ArdianのNbSファンドに1億ユーロを出資 自然由来のアセットクラス化を後押し

2026.06.14 読了 約3分
Société Générale、ArdianのNbSファンドに1億ユーロを出資 自然由来のアセットクラス化を後押し
出典:イメージ

プライベート市場の運用会社アルディアン(Ardian)と金融大手ソシエテ・ジェネラル(Société Générale)は6月10日、NbSへの投資拡大に向けたエクイティ・パートナーシップを発表した。

ソシエテ・ジェネラルはアルディアンのNbSファンド「Averrhoa NBS」にアンカー投資家として1億ユーロ(約185億円)を出資し、傘下のソシエテ・ジェネラル・インベストメント・ソリューションズ(Société Générale Investment Solutions)を通じて、ファンドの組成・展開を支援する財務アドバイザーも兼ねる。

出資の枠組み

「Averrhoa NBS」はSFDR第9条に分類されるインパクトファンドであり、アルディアンのインフラ投資チームが助言会社アドリアダ(aDryada)と協働で運用する。

投資対象は再植林、湿地およびマングローブの再生で、現行のプロジェクトパイプラインに基づき、40年間で最大8,500万トンの炭素隔離を目標に掲げる。

炭素隔離に加え、生物多様性の保全、水資源の確保、土壌・大気質の改善、地域コミュニティへの裨益も企図する。

アセットクラス化の構図

今回のパートナーシップは、アルディアンがインフラ投資の知見を、ソシエテ・ジェネラルが資本・助言・組成の機能を持ち寄る座組みである。両社はNbSを投資可能なアセットクラスとして確立し、長期的な事業見通しを備えたプロジェクト群を育てることを狙う。

背景には、ネットゼロ目標の達成手段として高品質な自然由来カーボンクレジットを求める企業・金融機関の需要拡大がある。

一方で、自然由来カーボンクレジットは永続性や品質を巡る批判が繰り返されてきた経緯があり、アセットクラス化が品質担保とどこまで両立するかは依然として論点である。

加えて、8,500万トンという数値は現行パイプラインに基づく指標値であり、SFDR第9条の分類自体も将来の規制見直しによって変動しうる前提を、運用側も明示している。

編集部の視点

今回の出資は、自然由来分野を独立した投資対象として位置づける機関資本の流れの延長線上にある。大手銀行がアンカー投資家として参画する点に新味はあるものの、市場の構造を塗り替える規模ではなく、アセットクラス化に向けた漸進的な一歩と位置づけられる。

NbSがインフラに準じた投資対象として定着するかは、永続性・品質を担保する組成設計と、長期需要の実在性に左右される。資本・組成・助言の機能を一体で持ち込む今回の座組みは、その実現可能性を測る試金石となる。

参考:https://www.societegenerale.com/en/news/press-release/ardian-and-societe-generale-nature-based-solutions-equity-partnership

カーボンクレジット.jp 編集部
カーボンクレジット.jp編集部|2023年末に当時日本初かつ唯一のカーボンクレジット専門情報メディアを立ち上げ。高度な専門性とわかりやすさを追求した翻訳力。