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三井住友銀行がカナダのDeep Skyへ出資、国内DAC市場の需要側形成に着手

2026.06.29 読了 約2分
三井住友銀行がカナダのDeep Skyへ出資、国内DAC市場の需要側形成に着手
出典:Deep Sky

三井住友銀行(SMBC)は、カナダのDAC/CDRプロジェクトデベロッパーであるディープスカイ(Deep Sky)へ戦略出資した。SMBCにとってCDR/DACセクターへの初の出資であり、社会的価値創造投資ファンドからの第一号案件でもある。出資額は非開示。

出資の経緯と狙い

両社は2025年12月のDeCarbon Tokyo 2025で連携を発表し、同時にMOUを締結していた。今回の出資はその延長にあり、カナダ通商使節団の訪日に合わせ、シドゥ国際貿易相(Maninder Sidhu)同席のもと東京で署名された。

SMBCはこの出資を通じ、ディープスカイがもつDACプロジェクト開発、CO2貯留、高品質な除去系カーボンクレジット組成の知見を取り込む。あわせてDAC由来カーボンクレジットの調達と利用を支援し、プロジェクトデベロッパーと国内の事業会社を結ぶ役割を担う。

銀行が担う需要側インフラ

これまで日本の事業会社がDAC由来カーボンクレジットへアクセスする経路は限られていた。SMBCが調達と事業会社マッチングを担うことで、銀行を介した新たな調達経路が形成される可能性がある。

ディープスカイのペトレCEO(Alexandra Petre)は、日本がDACにとって重要市場であり、需要は実在し政策環境も成熟しつつあると述べた。SMBCのサステナビリティ企画部長を務める入江健二氏は、本出資を炭素除去エコシステムへの支援を将来的に強化する機会と位置づけた。

一方で、出資額が非開示であり初投資という段階を踏まえれば、現時点では市場形成への布石にとどまるとの見方もできる。

編集部の視点

本件の核心は、出資先の技術ではなく、商業銀行がDAC由来カーボンクレジットの調達と需要創出を自らの機能に組み込んだ点にある。日本のDAC市場で需要側の起点を金融機関が担う構図が現れた。

日系事業会社にとっては、銀行を経由した高品質除去系カーボンクレジットへの早期アクセス経路が開きうる。調達網が銀行の顧客基盤に接続されれば、個社で海外デベロッパーと直接交渉する負担を負わずに済む。日加間の炭素除去回廊が制度として整うかどうかが、この経路の実効性を左右する。

参考:https://www.smbc.co.jp/news_e/pdf/e20260625_01.pdf

関連タグ CDR DAC
カーボンクレジット.jp 編集部
カーボンクレジット.jp編集部|2023年末に当時日本初かつ唯一のカーボンクレジット専門情報メディアを立ち上げ。高度な専門性とわかりやすさを追求した翻訳力。