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Climate Impact Partners、米最大の植林プロジェクトから100万トンの除去系カーボンクレジットを取得

2026.06.15 読了 約3分
Climate Impact Partners、米最大の植林プロジェクトから100万トンの除去系カーボンクレジットを取得
出典:イメージ

クライメート・インパクト・パートナーズ(Climate Impact Partners、CIP)は2026年6月11日、フォーチュン・グローバル500企業(社名非公表)の代理で、米国最大の植林(ARR)プロジェクトであるグリーントゥリーズ(GreenTrees)から100万トンの除去系カーボンクレジットを取得したと発表した。

同プロジェクトは、ICVCMのコアカーボン原則(CCPs)に基づく承認トンを発行した初のARR案件である。

段階的スポット型の取引構造

今回の取引は、発行済みクレジットと検証中の新規ヴィンテージを組み合わせた「段階的スポット(staggered spot)」型として組成された。

この構造は、検証完了から地権者への支払いまでの資金ギャップを埋めると同時に、買い手の引渡しリスクを低減し、開発者にとっての確実性を高めることを狙う。

CIPは2020年以降、グリーントゥリーズから累計約250万トンの除去系カーボンクレジットの調達を仲介しており、今回の取得は両者の継続的な関係の延長線上にある。

初のCCP承認ARRプロジェクト

対象のミシシッピ沖積平野(MAV)植林プロジェクトは、エーカー・インベストメント・マネジメント(ACRE Investment Management、ACRE)が運営する。

本件の品質面での特徴は、ICVCMが高品質カーボンクレジットの世界的ベンチマークとして策定したCCPsの承認トンを、ARR分野で初めて発行した点にある。あわせて、ACRE IOを基盤とするdMRV技術を用い、高頻度かつ高精度の炭素計測と透明性の高い報告を行うとしている。

実績面では、14万エーカーの限界的農地に5,000万本超を植林し、これまでに約800万トンのCO2を大気から除去した。約600の低所得地権者が参画し、325種を超える鳥類の生息地創出やルイジアナ・ブラックベアの生息回廊の再接続、水系の改善といったコベネフィットも生じている。

大企業の調達動向

CIPの集計によれば、フォーチュン・グローバル500企業のうち2050年ネットゼロ目標を掲げる企業は45%に達し、2020年の8%から大きく増加した。このうち42%がカーボンクレジットの活用を明示している。

また、高品質カーボンクレジットを自社モデルに組み込む企業は、そうでない企業と比べ、バリューチェーン全体での科学的削減目標を設定する確率が1.7倍高いとされる。

編集部の視点

本件は、CCP承認という品質シグナルを伴う大規模な自然由来除去の調達である一方、CIPとグリーントゥリーズが2020年以降積み上げてきた継続的な調達の延長として位置づけられる。市場構造を転換させる類の取引ではない。

品質面で注目されるのは、ARR分野で初めてCCPs承認トンが発行された点であり、CCPsとdMRVの組み合わせは自然由来除去の品質担保を一段押し上げる。ただし、森林系除去に固有の永続性・反転リスクは方法論承認のみで解消されるものではない。CCP承認が「高品質」をどこまで担保するかは、除去系カーボンクレジットの品質評価を左右する論点であり続ける。

参考:https://www.climateimpact.com/news-insights/news/climate-impact-partners-secures-a-historic-one-million-tonne-carbon-removals-purchase-from-greentrees-mississippi-alluvial-valley-arr-project/

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カーボンクレジット.jp 編集部
カーボンクレジット.jp編集部|2023年末に当時日本初かつ唯一のカーボンクレジット専門情報メディアを立ち上げ。高度な専門性とわかりやすさを追求した翻訳力。