参院選候補者「ブルーカーボンクレジット」で地方創生を訴え 和歌山発の地域活性モデル構築を訴え

村山 大翔

村山 大翔

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(画像出典:https://www.env.go.jp/content/000170579.pdf

日本維新の会公認の新人候補、浦平美博氏(53)は7月13日、和歌山県紀南地域で街頭演説を行い、「ブルーカーボンクレジット」の制度化による地域経済活性化を訴えた。磯焼けや林業衰退など地域が直面する自然環境問題を、カーボンクレジットの新制度で解決し、全国展開する「和歌山モデル」を目指す方針だ。

(画像出典:https://www.youtube.com/watch?v=x8kp7JLPsgU

浦平氏は、田辺市内での演説で「豊かな自然は無料では守れない。磯焼けが進み、林業も衰退し、山も海も危機的状況にある」と強調した。

そのうえで、カーボンクレジットの中でも「ブルーカーボンクレジット」の活用を提案した。ブルーカーボンとは、海藻や藻場、干潟など海洋生態系によるCO2吸収を指し、これを炭素除去量としてクレジット化する取り組みが、国際的に注目されている。

浦平氏は、「このブルーカーボンクレジットをしっかりと制度化し、和歌山のモデルケースを作る」と述べた。

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その目的は、和歌山県内の各市町村が自主財源を確保できる仕組みを構築し、地方創生と環境保全を両立させることにある。

カーボンクレジット市場は近年急拡大しており、国際的にもボランタリーカーボンクレジット市場が広がる中、日本国内での地域主導型のクレジット発行スキームには、制度設計の課題が残る。浦平氏の提案は、地方自治体が海洋保全を通じて新たな収益源を確保することを可能にするもので、今後の国政での議論にも影響を与える可能性がある。

政府もブルーカーボン施策を「グリーントランスフォーメーション(GX)」戦略の一環として推進しており、浦平氏の「和歌山モデル」は、こうした動きと連動する地方発の具体策となるか注目される。

注目が高まる参院選の中で、カーボンクレジットについて発言するケースは非常に稀であり、有権者に訴えが届くかは、カーボンクレジット業界からの関心を集めている。

参考:https://www.youtube.com/watch?v=x8kp7JLPsgU