VCMI（Voluntary Carbon Market Integrity Initiative）とは、急成長を続けるボランタリー炭素市場の信頼性を高めるために設立された国際的な取り組みを指します。ボランタリー炭素市場は、民間資金を気候変動対策に動員する大きな可能性を持つ一方で、企業が十分な排出削減努力を行わず、安価で質の低いクレジットを購入して環境貢献を強調する「グリーンウォッシング」への懸念に常に晒されてきました。
VCMIは、こうした「買い手側」の課題に正面から向き合い、市場の信頼性（Integrity）を担保することを目的としています。その役割は、企業の気候変動対策の「質」を高め、流入する資金を途上国における質の高いプロジェクトや、地域住民の公正な移行（Just Transition）に正しく導くための指針を示すことにあります。
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