三ッ輪HDとJA協同サービス 「お米由来のJ-クレジット」でLPガスをカーボンオフセット 農業×エネルギーの脱炭素モデル構築へ

村山 大翔

村山 大翔

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三ッ輪ホールディングスは10月10日、JA協同サービスと、農業分野における温室効果ガス削減およびJ-クレジット創出を通じて、エネルギー供給のカーボンニュートラル化を進める業務提携契約を締結した。

今回の提携では、JA協同サービスが管理する水稲栽培において、栽培工程の改善によりメタン排出量を削減し、その削減分をJ-クレジットとして創出する。創出されたクレジットは売却せず、三ッ輪ホールディングス傘下の三ッ輪産業が供給するLPガスのカーボンオフセットに充てられる。これにより「カーボンニュートラルLPガス」としてJA協同サービスが地域住民や農業関連施設に提供する仕組みを構築する。

三ッ輪ホールディングス尾日向社長とJA協同サービス山口社長は、10日に静岡県御殿場市で締結式を行い、農業とエネルギーの両分野を結ぶ脱炭素の新モデルとして本スキームを推進する意向を示した。尾日向社長は「地域発のクレジットを地域内で活用する循環型モデルを確立したい」と述べた。

農業由来のカーボンクレジットをエネルギー供給に直接活用する事例は国内でも珍しく、環境配慮型の農業促進と地域の脱炭素化の両立を図る先駆的取り組みとされる。三ッ輪ホールディングスは、カーボンクレジット創出からオフセット、販売促進までを包括的に支援し、地域経済と気候対策の両立を目指す方針である。

参考:https://www.jacom.or.jp/ryutsu/news/2025/10/251016-85087.php