中国の電力大手、アフリカでLED普及とカーボンクレジット販売 ソーラーランと独占契約

村山 大翔

村山 大翔

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中国瑞風新能源控股(China Ruifeng Renewable Energy Holdings)は7月15日、子会社の碳維數科(C Dimension Digitech Limited)を通じ、ソーラーランエナジー(Solar Run Energy (HK) Limited)とカーボンクレジット開発・販売の独占契約を結んだと発表した。

契約の内容は、アフリカ各地で行うLED照明の普及プロジェクトを通じて、温室効果ガス(GHG)の排出削減を実現し、その成果として生まれるカーボンクレジットを発行・販売するというものだ。
発行されたカーボンクレジットは、碳維數科が国際基準に基づき管理・販売を行う独占権を持つ。国際市場での販売先開拓も担当する。

対象となるプロジェクトは、低効率な照明設備を高効率なLEDに置き換えるもので、GHG削減効果が高く、国際的にもカーボンクレジット案件として認められている。

また、この取り組みは単なるGHG排出削減だけでなく、アフリカ地域の電力アクセス改善や健康環境の向上にもつながる。国連の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、「安価でクリーンなエネルギー(SDG7)」「健康と福祉(SDG3)」「気候変動対策(SDG13)」に直接貢献するプロジェクトだ。

中国瑞風新能源は、このプロジェクトを通じてカーボンクレジット市場への本格参入を果たす。新たな事業の柱として、環境資産を扱うビジネスを強化する方針だ。

さらに今後は、香港で進む「リアルワールドアセット(RWA)」のトークン化も視野に入れている。これは、カーボンクレジットをデジタル化してブロックチェーン上で管理・取引するもので、透明性と流動性を高め、投資家にとっても扱いやすい資産に変えることが目的だ。

今回の契約は、同社にとってカーボンアセット分野での国際展開の第一歩であり、環境ビジネス分野での収益拡大と持続可能な成長を目指す戦略の一環となる。

参考:https://www.c-ruifeng.com/sys-nd/25.html