Scope3削減にカーボンクレジット利用を認めないよう、複数の環境団体がVCMI,SBTi,GHGPに要求

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Carbon Market Watch、NewClimate Institute、Greenpeaceなど複数の環境団体は、企業によるスコープ3(間接的なバリューチェーン排出)の一部をカーボンクレジットで相殺することへの「柔軟性」の提供を控えるよう強く求める公開書簡を、VCMI、SBTi、GHGプロトコルに対して発表しました。

公開書簡では、「このアプローチ(Scope3削減でのカーボンクレジット利用)は逆効果であり、このような柔軟性を許容することに直接的な財務的利害を持つアクターによって大きく支持されている」と述べています。また、企業が自らのScope3排出を減らすことは技術的に可能であることを主張し、そしてScope3排出が多くの企業のGHG排出の大部分を占めることを強調しています。

書簡はさらに、VCMIやその他の団体がScope3排出に対処するためにカーボンクレジットの使用を合法化しようとする動きや、カーボンクレジットの購入がScope3削減目標を達成することと同等、または関連があるかのように印象づける試みに深刻な懸念を表明しています。

公開書簡は、カーボンクレジットを使用してScope3排出目標を満たすことを可能にする試みが、従来「緩和階層」として知られていたものを解体していると警告し、企業のGHG排出の一部であるScope3排出を外部の削減によって内部削減目標を達成することは許容されないと主張しています。

書簡は、企業がScope3目標をカーボンクレジットで達成することを許可するか否かの選択が、企業が自身のバリューチェーン内でこれらの排出を減らすための努力に大きな影響を与えると述べ、環境との調和のために正しい選択をする責任があるとしています。

Carbon Market Watch

Open letter on the use of carbon credits to meet scope 3 GHG targets