日本GXグループ 「紹介手数料50%還元」でJCX拡大へ 個人参加を促す成果型プログラム

村山 大翔

村山 大翔

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日本GXグループ(JGX)は9月10日、運営する日本カーボンクレジット取引所(JCX)で、新たにレベニューシェア型の紹介プログラムを開始すると発表した。紹介を受けたユーザーの取引手数料収益の50%を紹介者に還元する仕組みで、カーボンクレジット市場の参加者拡大と流動性向上を狙う。

本プログラムでは、ウェブメディアやSNS運営者、サステナビリティに関心を持つ企業などがパートナーとなり、自身のサイトやアカウントを通じて新規ユーザーをJCXに紹介する。紹介されたユーザーがアカウントを開設し板取引を行うと、発生した手数料の半額が紹介者に報酬として支払われる。報酬は口座開設月から1年間適用され、月末締め翌月末払いとなる。

JGX代表取締役の吉岡氏は「誰もが脱炭素社会の実現に参加できる仕組みを構築することを目指している。多様なパートナーと共に市場を拡大したい」と述べた。カーボンクレジット市場はこれまで企業主導での活用が中心だったが、今回の施策は個人レベルでの参加を後押しする試みと位置付けられる。

背景には、日本政府が掲げるカーボンニュートラル実現目標に沿った市場整備の加速がある。国内では、排出量取引制度やクレジット創出事業が広がりつつある一方、個人投資家の参入は限定的だった。JGXは紹介制度を通じて、投資・金融分野だけでなく環境意識の高い市民層にも市場参加の裾野を広げたい考えだ。

同社は2023年に設立され、カーボンクレジット流通事業のほか、GX(グリーントランスフォーメーション)関連の調査やコンサルティングも展開している。今後はアプリやオンライン経由での利便性を高めつつ、企業・個人双方の参加を促し、カーボンクレジット市場の拡大を牽引する見通しだ。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000121500.html