JCM事務局、タイの13件プロジェクトで意見募集

村山 大翔

村山 大翔

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日本とタイが共同で運営する二国間クレジット制度(JCM)の事務局は、13件の排出削減プロジェクトに関する進捗報告(SDSAR)について、8月23日から9月21日まで一般からのパブリックコメントを募集している。案件は工場や商業施設を対象に、高効率設備や再生可能エネルギー導入を通じたCO2削減を目指す。

今回の対象には、ゴムベルト工場への高効率ボイラーや、半導体工場での高効率空調・チラー、牛乳工場の冷水供給システムなどが含まれる。また、大型スーパーでの30MW規模の屋上太陽光発電や、セメント産業における廃熱回収発電といった大規模案件も含まれている。

さらに、食品加工、繊維、漁網、シガレットライターといった多様な製造業でも、省エネ設備や太陽光発電の導入が計画されている。

JCMは、日本が途上国で排出削減に貢献した分をクレジットとして獲得し、自国の削減目標に活用できる制度である。タイはJCMパートナー国の中でもプロジェクト件数が多く、今回の13件は同国の産業部門における低炭素化を象徴している。

公募は9月21日まで行われ、寄せられた意見を踏まえて最終的な認証プロセスに反映される予定だ。