2025年4月、Green Carbon株式会社は、ベトナム南部An Giang省で進める水田メタン削減プロジェクトが、世界最大級のボランタリークレジット認証機関Verraにより正式に受理・リスト化されたと発表しました。これは、Verraが2月にリリースした新たな稲作メソドロジー「VM0051 Improved Management in Rice Production Systems」を適用した世界初の正式登録プロジェクトとなります。
このプロジェクトでは、間断灌漑(AWD)を活用し、水使用量とメタン排出量を同時に削減。2032年までに対象水田面積を11.6万haに拡大し、約400万トンのカーボンクレジット創出を目指します。
Verraは2023年、稲わらに関連する旧来の方法論を一時停止。しかし2025年2月、AWDなどの気候スマート農業技術を反映した新メソドロジーVM0051を発表しました。
Green Carbonは即座に対応し、同社がAn Giang省で行っていた100haの3期作実証結果をもとにVerraへ申請。その先陣を切る形で4月1日にリスト化が認められたことで、今後アジア各地の水田CDRプロジェクトに道を開く重要な事例となりました。
このプロジェクトは、カーボン削減に留まらず以下のような複合的な社会インパクトを伴います。
また、日本の減反・米不足の課題に対しても、輸入候補として品質基準を満たすジャポニカ米の普及に貢献する可能性が示唆されています。
本プロジェクトは、ベトナム政府が主導する「100万haプロジェクト」の中核としても位置づけられており、日本企業として初めて正式に参画。既にベトナム22省でMOUを締結しており、CLRRI(ベトナム稲作研究所)との共同実証も進行中です。
今後、対象面積の急拡大に伴い、国内外のクレジット購入者にとっても新たな高品質クレジットの確保先となり得ます。
Green Carbon代表の大北氏は「このプロジェクトは、日本の農業ノウハウとベトナムの潜在力を掛け合わせた“脱炭素農業の輸出モデル”です。今後は気候変動対策としてのCDR価値に加え、食料安保や農村振興といった社会課題解決にも一体で貢献していきたいと考えています。」とコメントしています。
参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000159.000117956.html