ERW（Enhanced Rock Weathering：強化風化）とは、玄武岩などのアルカリ性岩石を細かく砕き、農地などの土壌に散布することで、自然界における岩石風化の化学反応を加速させ、大気中の二酸化炭素（CO₂）を吸収・固定する二酸化炭素除去（Carbon Dioxide Removal, CDR）技術を指します。
通常、岩石は雨水（弱酸性）に触れると、非常にゆっくりと化学反応を起こし、大気中のCO₂を炭酸水素イオンの形で水に溶かし込みます。このイオンは最終的に海に流れ着き、貝殻やサンゴの骨格（炭酸カルシウム）として長期的に固定されます。ERWは、岩石を粉末化して表面積を大幅に増やすことで、この自然のプロセスを数十年から数百年のスケールへと加速させるものです。
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