バイオ炭

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木材や農業残さなどのバイオマス(生物資源)を、酸素のない、あるいは極めて少ない状態で加熱(熱分解)して生成される、炭素を豊富に含む木炭状の物質を指します。

一般的な木炭が燃料利用を目的としているのに対し、バイオ炭は主に「土壌改良材」としての活用や「炭素を安定的に貯留する」目的で製造・利用される点が特徴です。熱分解の過程を経ることで、植物が光合成によって大気中から取り込んだ炭素が、微生物によって分解されにくい安定した構造に変換されます。これを土壌に施用することで、炭素を数百年から数千年にわたって隔離できるとされ、土壌の保水性や肥沃度の向上とあわせて、気候変動対策の一環として注目されています。

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