Indigo Ag、米国農業からのCO2除去量が100万トン目前に

村山 大翔

村山 大翔

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土壌炭素クレジットの累計発行枚数で業界最大級、農業×カーボンリムーバルの可能性を証明

2025年4月17日、米国発のサステナブル農業企業Indigo Agは、累計92.7万トンのCO2e除去を達成したと発表した。独立第三者認証を受けた最新のクレジットバッチがClimate Action Reserve(CAR)を通じて正式発行されたことで、発行総数はほぼ100万枚に到達。同社の土壌炭素クレジットプログラムが本格的な炭素市場インフラとして確立されつつあることを示している。

米28州で展開、農家の収益機会と気候貢献を両立

Indigo Agは、2018年から米国内28州の農業従事者と連携し、土壌への炭素貯留や温室効果ガス削減を促す再生型農業を支援。農家に対しては、発行クレジットの75%相当額を還元する収益モデルを提供し、炭素市場参加のインセンティブを最大化している。

さらに、同プログラムによって640億ガロン(約2.4億m³)以上の節水効果も報告されており、水資源管理と気候変動対策の両立に資する事例として国際的な注目を集めている。

MRV手法で業界ベストプラクティス評価、事務負担85%削減も実現

Indigo AgのMRV(測定・報告・検証)体制は、炭素管理企業Carbon Directから「業界のベストプラクティス」と認定されており、正確性と透明性の高いデータ収集手法が評価されている。

また、農家の情報入力にかかる事務プロセスを85%削減したことで、参加障壁を大幅に緩和。この仕組みにより、新規参入者が増加し、企業と農家双方の収益・環境メリットを高める「好循環」が構築されている。

参照:https://www.indigoag.com/pages/news/indigo-approaches-a-megaton-of-carbon-removals-stored-in-us-cropland