カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は15日、上院議長マイク・マクガイア氏、下院議長ロバート・リヴァス氏と共に、2030年に期限を迎える州の排出取引制度「キャップ&トレード」の延長を今年の立法会期中に提案する方針を発表した。
本制度は、州内の炭素排出企業に排出枠を課し、超過分には課金することで、排出抑制と投資を両立させる仕組み。2006年にシュワルツェネッガー元知事が導入を推進した法案に基づいて制定されており、これまでに280億ドル以上が温暖化対策関連事業へ投資されている。
ニューサム知事は、「制度延長により市場の予見性と投資の安定性が確保され、2045年のカーボンニュートラル目標に向けた明確な道筋が示される」と述べ、制度の重要性を強調した。
今回の発表は、トランプ政権が環境関連予算の大幅削減や州レベルの気候政策を妨害する動きを見せる中でのもの。ニューサム知事はこれを「見せかけの行政命令に過ぎない」と一蹴し、「気候対策の主導権を州が握るべきだ」との姿勢を改めて表明した。
カリフォルニア州は、2000年以降にGHG排出量を20%削減する一方で、州GDPを78%成長させた。同制度により排出権のオークションで得られた資金は、再生可能エネルギー、ゼロエミッション車、環境保全、公衆衛生支援など多岐にわたるプロジェクトに活用されている。また、州民向けの「カリフォルニア気候クレジット」として光熱費に年2回還元されており、住民への直接的な便益も生まれている。