北海道鹿部町とステラーグリーンは5月29日、鹿部町において「カーボンニュートラルの実現に向けた連携協定」を締結した。地域の森林資源を活用し、脱炭素社会の構築と新たな環境価値の創出を目指す。
本協定は、森林カーボンクレジットの創出や再生可能エネルギーの導入、地域資源の利活用など多岐にわたる活動を通じ、鹿部町のカーボンニュートラル達成に貢献するものである。
鹿部町は2022年3月に「ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指している。現在は温泉熱を活用した青のり養殖や地熱によるバイナリー発電の導入計画など、再生可能エネルギーの活用に注力している。
加えて、同町は「高品質で持続可能な漁業のまち」「温泉資源の最大活用」「自然と調和した安全なまち」という3つの将来ビジョンを掲げ、地域資源を活かした総合的なまちづくりを進めている。
町長の盛田昌彦氏は、「地域循環型社会や地域共生型社会を目指し、道の駅を拠点とした観光・食・ふるさと納税の推進などに取り組んでおり、本提携がそれらの後押しになる」と期待を語った。
一方、ステラーグリーンの中村彰徳CEOは、「北海道内で5例目となる連携協定。自然を守りながら価値化する当社の取り組みを通じて、鹿部町の持続可能なまちづくりに貢献したい」と述べた。
鹿部町は渡島半島・駒ヶ岳山麓に位置し、海と山に囲まれた自然豊かな町。ホタテやタラコ、昆布などの海産物に加え、30か所以上の温泉源を有し、「道の駅 しかべ間歇泉公園」は観光拠点としても知られる。函館空港からのアクセスも良好で、四季折々の景観と澄んだ空気に包まれた町である。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000111802.html