Google、冷媒やメタン由来のカーボンクレジット創出プロジェクト

村山 大翔

村山 大翔

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Googleは2025年5月、気候変動の主要因である「スーパー汚染物質」の除去に向けて、RecoolitおよびCool Effectとの新たなパートナーシップを発表した。インドネシアの冷媒ガスおよびブラジルの埋立地メタンを対象に、2030年までに25,000トン以上の超強力温室効果ガスを破壊・除去することを目指す。これは、長期的にはCO2換算で約100万トン、短期的には最大300万トンの温暖化影響を回避することに相当する。

今回の取り組みは、Googleが継続的に進めてきたCDR戦略の一環として位置付けられている。対象となる「スーパー汚染物質(Superpollutants)」とは、CO2と比べて数百倍から数千倍の温室効果を持つ短寿命ガスであり、近年注目される気候短期影響の抑制対象である。

Recoolitとの協業では、インドネシア国内の商業・家庭用冷却機器に含まれるフロン類(HFCなど)を回収・破壊。一方、Cool Effectとの連携では、ブラジルの埋立地から排出されるメタンガスの回収と燃焼処理により、直接的な温暖化寄与ガスを大規模に削減する。

Googleはこれらのプロジェクトを通じて生成されたカーボンクレジットを自社排出の相殺に活用する方針で、「短命ガスには短命クレジット」「影響期限が過ぎたら長命クレジットに置換」という新しいアプローチを採用している。

参照:https://blog.google/outreach-initiatives/sustainability/google-eliminating-superpollutants-to-help-atmosphere/