8月1日、カーボン・ビジネス・カウンシル(CO2BC)は、空気、土地、岩石、水といった炭素除去(CDR)の各アプローチに特化した新たな支援体制をスタートさせた。100社以上の会員企業と連携し、それぞれの手法に合ったコミュニティとリソースを提供することで、CDR業界全体の成長を後押しする。
炭素除去(CDR)で地球規模の温暖化対策を実現するには、さまざまな技術を同時に育てていく必要がある。CO2BCはこの課題に対応するため、従来の「すべての手法を同列に扱う」横断的なアプローチに加え、各CDR手法に特化した「縦の支援」を始めると発表した。
これにより、空気直接回収(DAC)、土壌の炭素貯留、岩石を使った鉱物化、水を活用する技術など、それぞれの分野に特化したチームが立ち上がり、技術開発や政策提言、知識の共有がより深まることが期待される。
CO2BCのベン・ルービン事務局長は、「手法ごとの独自のニーズに応える支援を強化することで、分野全体をより速く、確実に前進させたい」と語った。
今回の取り組みは、特定の技術に集中するだけでなく、他の手法ともつながる仕組みになっている。たとえば、測定方法や政策との連携、現場での導入モデルなど、共通の課題を通じてお互いに学び合うことができる。
今後数週間のうちに、具体的な手法別の取り組みが順次発表される予定だ。CDR分野が協力し合いながら、より大きなインパクトを目指す第一歩となる。
参考:https://www.carbonbusinesscouncil.org/news/a-shared-platform-for-scaling-all-carbon-removal-pathways