双日株式会社は、米国子会社を通じて森林投資管理会社EFM Investments & Advisory, LLC(EFM)と合弁事業契約を締結し、米国において森林ファンドを組成するための新会社EFM Sojitz Management, LLC(ESM)を設立したと発表しました。新たな森林ファンドは、2025年5月に組成される予定で、カーボンクレジットの創出と気候変動に配慮した森林管理に取り組みます。最終的な運用資産規模は2億ドル(約310億円)を見込んでおり、双日グループに加え、芙蓉総合リース株式会社なども出資参画を予定しています。信頼性の高いカーボンクレジット創出を推進EFMは、米国太平洋沿岸地域に特化して森林取得・管理を行う老舗企業であり、改善型森林管理(IFM)方法論を活用したカーボンクレジット創出実績を有しています。これまでに8万ヘクタール以上の森林を管理し、炭素貯留だけでなく、経済的利益も追求する森林経営モデルを確立しています。新設されるファンドでは、森林管理収益に加え、IFMプロジェクトから創出される高信頼性のカーボンクレジットを出資者が直接受け取れる設計となっており、脱炭素ニーズを持つ企業にとって魅力的なオフセット手段となりそうです。双日、脱炭素事業を本格拡大へ双日は、脱炭素社会の実現を経営課題の一つに位置づけ、2024年に「EX事業戦略室」を新設。バイオ燃料、水素、合成燃料などに加え、オフセットソリューション開発にも注力しています。今回の森林ファンド事業は、温室効果ガスの排出削減・除去に向けた取り組みを具体化する一環です。また、ファンドへの参画企業は、自社のバリューチェーン外における気候変動対策や森林保全、生物多様性保護にも貢献できるため、グローバルなESG要請への対応にもつながります。ESMを通じた今後の展開双日は、EFMの森林投資ノウハウと、自社の国内外ネットワークを融合させ、日系企業向けにも本ファンドを広く展開する方針です。規模感のあるファンド組成と価値向上に取り組み、適切な森林資源管理を拡大させ、持続可能な社会の実現に寄与していくとしています。参照:https://www.sojitz.com/jp/news/article/topics-20250428.html