カーボンクレジット提供のRubicon Carbon(ルビコン・カーボン)は6月18日、第三者評価付きのカーボンクレジットポートフォリオ「Rubicon Rated Tonne(RRT)」を発売したと発表した。ポートフォリオはBeZero Carbon(ビゼロ・カーボン)から初のAAport評価を獲得。AAportは炭素1トン分の排出回避や除去効果が「非常に高い」と保証される評価基準だ。 Rubiconが発表したRRTは、炭素除去(CDR)、自然ベースのプロジェクト、強力な汚染物質除去プロジェクトなどで構成されており、Rubiconの独自審査を経たものである。評価を行ったBeZeroの新たなポートフォリオ評価基準「Portfolio Rating methodology」に基づき、全てのカーボンクレジットが特定リスク基準を満たす必要があり、低評価プロジェクトは追加のカーボンクレジット償却でバランスを保つ。RubiconのCEO、Tom Montag氏は市場の協力の重要性を強調し、「ボランタリーカーボンクレジット市場の成長には、業界リーダーの協力が不可欠であり、企業が自社の持続可能性目標に安心して取り組める環境を作る必要がある」と述べた。評価を提供したBeZeroの共同創業者兼CEOのTommy Ricketts氏は、「我々の評価システムと厳格な基準を組み合わせることで、購入企業は信頼性とリスク調整済みのクレームを明確に示せるようになる」と指摘した。ボランタリーカーボンクレジット市場では、透明性の確保と第三者評価の重要性が増している。RRTの登場はこの傾向をさらに推進する可能性が高い。RubiconはRRTを通じ、企業が排出削減を透明かつリスク調整した形で管理できる新たな選択肢を提供する。なお、Rubiconは最近、直接空気回収(DAC)技術を提供するDeep Sky(ディープ・スカイ)社との複数年契約を締結するなど、市場での取り組みを活発化している。関連記事:Deep Sky、Rubicon Carbonと9年DACオフテイク契約 高品質なCO2除去カーボンクレジット供給関連記事:Microsoft、1800万トン規模のカーボンクレジット契約を締結 VCM史上最大級の単独購入案件今後は、こうした第三者評価の基準がどのように広がるかが注目される。