CO2分離回収技術の開発を手がける株式会社JCCLは、三菱HCキャピタル株式会社とサービス業務協定書を締結し、同社のCO2回収装置を対象とした月額制利用サービスの提供を正式に開始しました。このスキームにより、企業や自治体は、JCCL製の「VPSA1(真空圧力スイング吸着方式)CO2回収装置」および「VSS1(膜分離性能評価装置)」を一括購入することなく導入でき、初期投資を大幅に抑えたCCUSを実施可能となります。サブスクリプション型CCUS導入|装置・保守込みの月額モデルこの新たなスキームの主な特長は以下の通りです。導入対象装置:JCCL製「VPSA1」「VSS1」提供内容:装置本体、定期保守・メンテナンスを一括でパッケージ化契約期間:基本3年(延長・短縮も応相談)費用モデル:月額制(個別見積対応)この提供モデルにより、CO2回収技術の社会実装ハードルを下げ、工場、発電所、食品・化学プラント等の多様な排出源での導入が現実的になります。JCCL×三菱HCキャピタル|ファイナンスと環境ソリューションの融合今回の業務協定により、JCCLは三菱HCキャピタルの金融ネットワークと顧客基盤を活用。これまで設備投資コストがネックだった企業へも、CO2分離回収ソリューションを「サービス」として提供可能にすることで、プロダクトの社会実装を加速させます。JCCLは、真空圧力スイング吸着や膜分離といったエネルギー効率に優れた低コスト型CCUS技術の実用化を進めており、本スキームはその第1歩です。今後の展望:地域・中堅企業へのCCUS普及に期待CO2排出量の削減は、都市部のみならず地方自治体や中小・中堅企業にとっても急務です。今回の月額利用モデルは、排出者側のコスト負担を抑える新しい導入手法として、特に農業用温室や食品加工業、地熱・バイオマス発電施設などとの相性も良く、分散型CCUSインフラの実現が期待されます。