出光興産株式会社は5月12日、全国のapollostationで、法人・個人事業主向けカード会員を対象に、カーボンクレジット付き燃料「出光カーボンオフセットfuel(ICOF)」の販売を開始した。石油元売会社としては国内初のサービスステーション給油によるカーボンオフセット販売となる。出光興産は、自社の系列サービスステーション「apollostation」において、カーボンクレジット付き燃料「ICOF(出光カーボンオフセットfuel)」の提供を、法人・個人事業主向けクレジットカード「apollostation BUSINESS」会員を対象に開始した。これは、通常の給油と同様の手順で、CO2排出量を100%カーボンオフセットできる燃料を購入できるサービスであり、申込み後にカード決済するだけで利用可能となっている。この取り組みは、CO2排出量を削減しきれない場面でも環境配慮を実現したいという企業のニーズに応えるもので、従来はタンクローリーによる納品でのみ提供されていたICOFを、社有車などの移動手段にも対応できるよう販売チャネルを拡大したものだ。出光興産と出光クレジットが連携することで、給油量とカーボンクレジット付与の管理をカードシステム上で一元化できる仕組みを構築した。対象商品は「ICOF100」と呼ばれるもので、ガソリン・灯油・軽油それぞれの燃料使用によるCO2排出量を100%相殺する。給油機器の特別な操作は不要で、対象のサービスステーションで「apollostation BUSINESS」カードを使用するだけで、簡便にオフセット燃料を利用できる。ICOFは2023年7月より販売を開始し、既に工場や事業所を持つ企業の脱炭素経営に貢献している。今回のサービスステーション販売開始により、運送業や移動を伴う業種にもICOFの活用が広がると見込まれる。北海道の運送業者、シナジートランスポート株式会社の代表取締役社長 根本和典氏は、「普段通りの給油で、環境に配慮した燃料を選べることがありがたい」と述べており、現場の利便性と環境配慮の両立に期待が集まっている。出光興産は今後、より多様な顧客のニーズに応えるサービス開発を進めるとしており、カーボンクレジット付き燃料の利便性と普及拡大が注目される。参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000566.000023740.html