2025年5月8日、カーボンクレジット認証機関Gold Standardは、インドネシア環境省と相互認証合意(MRA)を締結した。これにより、インドネシア国内のプロジェクトは、同国の排出取引制度(SPEI)とGold Standardによる国際認証を両立させることが可能となる。これは、インドネシア政府が独立系認証機関との間で結ぶ初の正式な相互認証枠組みである。このMRAは、インドネシア環境省令に基づく炭素取引ルールの下、Gold Standardによる排出削減プロジェクト認証が国家的に公式に承認されることを意味する。対象は既存・新規プロジェクトを含み、政府による承認プロセスを経た上で、Gold Standard for the Global Goals認証が引き続き活用可能となる。両者は今後、共同タスクフォースを設置し、以下のような課題に取り組む予定だ。レジストリシステム間の連携(SPEI × Gold Standard)クレジットのダブルカウント防止と管理の透明性向上プロジェクト開発者への手引きの整備と普及Gold StandardのCEOマーガレット・キム氏は、「地域社会主導の高品位な気候アクションを、インドネシア政府と連携してスケールアップできる」とコメントし、ローカル・オーナーシップと環境整合性の両立に言及した。インドネシア環境省のハニフ・ファイソル・ヌロフィク長官も、「SPEIとGold Standardの接続により、インドネシアのプロジェクトが国際市場へのアクセスを拡大し、持続可能な開発への投資を呼び込める」と述べ、NDCの達成に向けた戦略的前進であると強調した。参照:https://www.goldstandard.org/news/mutual-recognition-agreement-with-indonesian-government