5,000件の生産者とともに脱炭素化と持続可能な農業を目指す株式会社フェイガーは2025年5月15日、第64回J-クレジット制度認証委員会にて、農業由来としては国内最大規模となる135,944t CO2のクレジット認証を取得した。「水稲栽培における中干し期間の延長」による削減量が対象で、生産者との協働による成果である。2024年、同社は全国1,221件の生産者・25,202haにわたってクレジット生成を実施。前年の20倍に相当する135,944t CO2を創出した。J-クレジット制度において、農業由来で10万トンを超える認証取得は国内初である。この成果は、農業分野の専門人材による現場支援や申請プロセスの丁寧な構築、生産者の判断を尊重した気象条件への柔軟対応などが奏功した。参加農家の多くが来年度以降も継続を希望しているという。愛知県岡崎市の小久井農場では、放棄地の再生や学校給食への無農薬米の提供など、地域密着型のサステナビリティの取り組みとして評価されている。カーボンクレジットによる収益は人件費にも充てられ、農業継続の糧となっている。同社のカーボンクレジットは企業向けに全量販売されており、地域貢献や生産者支援を目的とする企業からの需要が高い。企業にとっては「どのような地域・価値に貢献したいか」を明確にする購入理由が重視されている。今後は、2025年に全国5,000件の生産者とともに30万t CO2、2027年までに日本の水田の20%に相当する300,000haで100万t CO2の削減を目指す。加えて、収量向上や作業負担軽減の研究も並行して進め、持続可能な農業体系の確立を図る方針だ。参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000114514.html