中小企業の脱炭素ブランディング支援へ、最大200万円を助成2025年4月23日、東京都と公益財団法人東京都環境公社は、新たな支援策「カーボンクレジット活用促進事業」の開始を発表した。本施策は、東京都カーボンクレジットマーケットで購入したカーボンクレジットを活用し、製品・サービスのブランディングやプロモーションに取り組む都内事業者を支援するもの。カーボンクレジットによる付加価値向上を推進し、社会全体の脱炭素化を加速することを目的としている。カーボンクレジット活用で企業価値向上へ東京都は2025年3月、自治体初となる独自の取引基盤「東京都カーボンクレジットマーケット」を立ち上げた。これに続き、今回の新事業では、マーケットで購入したクレジットを使ったカーボンオフセットを支援。たとえば、製品製造時のCO2排出量をクレジットで相殺し「環境配慮型ブランド」としてPRすることや、コンサート等のイベントをカーボンニュートラルとして打ち出すことが可能になる。対象となる事業者は、都内に拠点を持つ民間企業、学校法人、医療法人等。中小企業には最大200万円、大企業等には最大100万円の助成金が支給される。対象経費は、排出量算定コンサルティング費用やプロモーション実施費用など幅広い。助成内容の概要区分助成対象経費助成率上限額中小企業排出量算定費用、コンサル費用、プロモ費用3分の2200万円中小企業以外プロモ費用2分の1100万円申請は2025年4月23日(水)~12月26日(金)まで受付。予算枠に達し次第終了となるため、早めの申請が推奨される。申請手続きは「クール・ネット東京」ホームページから案内されている。また、本助成対象事業者は、東京都の「社会課題解決融資(HTT・ゼロエミッション支援)」の融資対象にもなるため、資金調達面でも支援を受けることができる。脱炭素経営への新たな一手カーボンクレジットは、森林保護・植林、再エネ導入などで創出された温室効果ガス削減分を自社の排出量に充当できる仕組みだ。東京都は中小企業によるカーボンクレジット活用を後押しすることで、都市全体のカーボンニュートラル化を目指す。環境配慮型製品の需要が高まる中、本事業はカーボンクレジットを活用したブランディングを加速させ、企業の競争力向上にも寄与すると期待されている。参照:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/04/2025042311