(画像出典:https://sublime-systems.com/)マイクロソフトは26日、米マサチューセッツ州でSublime Systemsと最大62万トンの低炭素セメントを調達する複数年契約を締結した。Sublimeの革新的な電気化学プロセスによって製造されるこのセメントは、従来の高熱・高排出な製造方法を回避し、炭素回収を必要としない「真のゼロ排出」材料として注目される。この取引は、マイクロソフトの建設プロジェクトの脱炭素化を加速する狙いがある。マイクロソフトはこの低炭素セメントを、データセンターやオフィスビルなどの建設に活用する。Sublimeが供給する環境属性証書(EAC)も別途取得する契約となっており、地理的・物流的制約を乗り越えた導入を可能にしている。Sublime SystemsのCEO、リア・エリス博士は「この契約は、クリーンセメント市場に長期的な需要を示し、製造拡大の資金調達を容易にするものです」と述べている。EACは第三者によって認証され、今後導入されるブック&クレーム制度に統合される予定。この仕組みは、再生可能エネルギー証書(REC)に倣ったもので、地球規模でのクリーン材料調達の道を開く。供給拠点となるマサチューセッツ州の工場は、米エネルギー省から約136億円(8700万ドル)の支援を受けており、米国内での低炭素セメント生産の強化とサプライチェーンのレジリエンス向上を目指している。Sublime Cementは、米ASTM規格に準拠しており、ポルトランドセメントの代替品として使用可能。さらに、色が明るく、耐久性にも優れているとされる。この契約は、気候変動対策における「建材の脱炭素化」を象徴する大規模かつ先進的な一歩であり、建設業界全体のクリーン転換を促進する可能性を秘めている。参考:https://www.linkedin.com/posts/sublime-cement_keepbuilding-cleancement-offtake-activity-7331304179438686208-a9R2