(画像:エンジン搭載車両のカーボンニュートラル化に向けて合成燃料の活用で連携.プレスリリース|トヨタ自動車株式会社)ENEOSとスズキ、SUBARU、ダイハツ、トヨタ、マツダの自動車5社は、2025年4月から開催される大阪・関西万博において、合成燃料を活用したエンジン車の会場内運行を実施する。来賓および関係者向け車両に合成燃料を使用し、脱炭素化への新たな選択肢としてその可能性を示す。使用される合成燃料は、ENEOSがNEDOの支援を受けて開発・製造したもので、再生可能エネルギー由来の水素とCO2を原料とする。2024年に完成した国内初の実証プラントで製造され、各社の車両でガソリン同様に安全な走行が可能であることが確認されている。合成燃料は液体燃料であるため、既存の供給インフラやエンジン車の仕組みを活用できる点が大きな特徴だ。新たな車両や設備投資を必要とせずに、既存の車両資産を活かしながらCO2排出量を抑えることができる。これにより、EVに加えてエンジン車両のカーボンニュートラル化も現実的な手段として注目されている。今回の取り組みは、万博の掲げる「EXPO2025グリーンビジョン」とも合致し、来場者や関係者に持続可能なモビリティの姿を発信する役割を担う。各社は、合成燃料の活用がCO2削減に寄与し得る技術であることを社会に示し、多様な脱炭素戦略の選択肢としての位置づけを強調している。今後、こうした実証を通じて、合成燃料の社会実装やその環境価値を評価し、将来的なカーボンクレジット創出につなげる可能性も見込まれる。液体燃料の特性を生かした移行的技術として、既存エンジン車の再評価にもつながる本取り組みに注目が集まっている。参照:https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/42597355.html