「サステナブル型喫煙所」全国190カ所で始動 J-クレジット活用で喫煙によるCO2排出をオフセット

村山 大翔

村山 大翔

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喫煙所ブランド「THE TOBACCO(ザ・タバコ)」を展開するコソドは10月2日、全国190カ所に設置された同ブランド喫煙所を対象に、森林由来のカーボンクレジットを活用してCO2排出をオフセットする「サステナブル型喫煙所」の運営を本格的に開始した。脱炭素支援を行うメンバーズの脱炭素DXカンパニーと連携し、喫煙所のカーボンニュートラル化を推進する。

THE TOBACCOでは、喫煙行為で発生する吸い殻の回収や焼却処理に伴うCO2排出量を算定。その排出量を森林保全活動を支援するJ-クレジットでカーボンオフセットし、実質ゼロを達成している。これにより、利用者の行動が間接的に地域の森林保全や温暖化対策に貢献する仕組みが整った。

コソドは本取り組みを「マナー啓発と環境意識の融合」と位置づけ、喫煙所を単なる喫煙スペースから、都市機能と環境施策が交差するサステナブル拠点へと進化させる考えだ。今後は自治体や不動産デベロッパーとの連携を強化し、全国の新設施設にも順次導入する予定である。

千代田区、安全生活課は「サステナブル型喫煙所は、都市機能と環境負荷低減を両立する先進的な試みだ」と評価。
また文京区の環境政策課は「吸い殻処理時のCO2排出量を見える化し、J-クレジットで実質ゼロとする発想は意義深い。利用者が日常的に温暖化対策に関わる契機となる」と述べた。

神戸市環境局も、「THE TOBACCO SANNOMIYA」は市の補助金制度の第1号案件であり、「2050年カーボンニュートラル実現に向けた価値ある取り組み」と強調している。

コソドによると、「サステナブル型喫煙所」は今後すべての新設THE TOBACCOで標準化される。山下代表は「小さな行動が森林保全や地域の未来を守る循環につながる。喫煙所から環境への意識転換を広げたい」と述べている。

都市における喫煙所が、路上喫煙対策に加え、脱炭素社会の一端を担うカーボンニュートラルインフラとして定着するかが、今後の注目点となる。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000059549.html