静岡ブルーレヴズ 国内初の挑戦 「カーボンオフセット付き観戦チケット」で脱炭素観戦体験

村山 大翔

村山 大翔

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静岡県のラグビークラブ・静岡ブルーレヴズは10月31日、2025-26シーズンのホームゲームで、試合運営に伴う二酸化炭素(CO2)排出量をオフセットする「エコグッズ付きカーボンオフセット付き観戦チケット」を販売すると発表した。国内プロスポーツクラブとして、カーボンオフセットを明示的に組み込んだチケット販売は初の試みとなる。

同クラブは、2024-25シーズンに実施した同様の企画を発展させ、地域経済と環境の循環を重視した商品設計に刷新した。チケット代金の一部は、試合運営で発生するCO2をカーボンオフセットするための静岡県産J-クレジット(環境省認証の国産カーボンクレジット制度)購入費用として活用される。ファンは観戦を通じて、直接的に脱炭素社会の実現に貢献できる仕組みだ。

第1弾は、12月21日にヤマハスタジアムで開催されるNTTジャパンラグビーリーグワン2025-26第2節・東芝ブレイブルーパス東京戦。チケットには静岡県産ヒノキを用いた限定万年カレンダーが付属する。カレンダーにはクラブロゴが刻印され、天然木の風合いを活かした国産仕様で製作される。今後、第2〜4弾の対象試合および限定商品は、決定次第発表される予定だ。

静岡ブルーレヴズはこれまでも、地域材の活用や地元企業との連携による環境配慮型プロジェクトを展開してきた。クラブは「ラグビー観戦を通して“脱炭素を楽しむ”文化を広げたい」としており、今回の取り組みは地域発のカーボンクレジット市場活性化にもつながる可能性がある。

環境意識の高まりとともに、スポーツ業界でも排出削減とカーボンオフセットの融合が広がりつつある。静岡ブルーレヴズの取り組みは、地方クラブによるカーボンニュートラル推進の新たなモデルケースとして注目される。

参考:https://league-one.jp/news/4855