不動産管理大手のレオパレス21は2026年2月18日、管理物件に入居する法人顧客を対象に、カーボンクレジットで排出量を相殺した「レオパレスグリーンLPガス」等の利用実績を証明する制度を開始した。
企業の脱炭素経営への関心が高まる中、テナント企業の環境付加価値を定量的に証明し、ブランディングや広報活動を支援するのが狙いだ。
今回の取り組みでは、「カーボンオフセットLPG供給証明書」と「実質CO2フリー電力供給証明書」の2種類を発行する。対象となるのは、同社が提供するエネルギーサービスを利用する法人で、25年度の使用分に基づき、2026年6月から順次発行が開始される。
「レオパレスグリーンLPガス」は、LPガスのライフサイクル全体で発生する温室効果ガスを、国内外のプロジェクトから創出されたカーボンクレジットでオフセットした商品だ。また、電力については非化石証書を組み合わせることで実質的な再生可能エネルギー利用を実現している。
背景には、サステナブル投資の拡大やサプライチェーン全体での排出量削減(Scope3)を求める国際的な潮流がある。特に中小企業や事務所単位での入居企業にとって、自力での詳細な排出量把握やカーボンクレジット調達はハードルが高い。同社が使用実績に基づいた証明書を提供することで、企業は自社HPやIRリリース、採用活動において、具体的な環境貢献数値を客観的なデータとして活用可能になる。
なお、今回の証明書はあくまで自主的な環境貢献の可視化を目的としており、現時点では省エネ法や温対法といった公的な排出量報告制度への直接利用は想定されていない。しかし、従業員向けの環境教育や企業ブランディングの強化といったソフト面での価値提供は、人材確保や取引先選定において重要な要素となっている。
今後の展望として、レオパレス21は合弁会社であるレオパレスグリーンエネルギー等を通じて、エネルギー供給のグリーン化をさらに推進する構えだ。カーボンクレジット市場の活性化とともに、不動産管理業が仲介役となり、末端のエネルギー消費者が手軽に脱炭素に寄与できる仕組みの構築が期待されている。
不動産管理会社がカーボンクレジットの「小口化・証明化」を担う動きは、これまで脱炭素の主流から取り残されがちだったテナント企業のScope3対策を劇的に容易にする。
今後はこの証明書が、地方自治体の入札加点事由や、銀行のサステナビリティ・リンク・ローンの評価指標へと繋がるかが、日本市場における普及の鍵となるだろう。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000720.000005429.html
