大阪ガスは1月30日、生成AIを活用したカーボンクレジット品質評価サービス「GreenChecker(グリーンチェッカー)」において、J-クレジットや二国間クレジット制度(JCM)などコンプライアンスクレジットの評価機能を追加したと発表した。
従来のボランタリークレジットに加え、計1,500件のプロジェクト評価を短時間で実行可能にする。
今回の機能拡充により、GreenCheckerでは従来のボランタリークレジット約700件に、国内のJ-クレジット約800件を合わせた全1,500件のプロジェクト評価結果が閲覧可能となった。同サービスは2024年に構築された生成AIシステムを内蔵しており、プロジェクトの計画書や報告書を複数の国際基準と照合する。これにより、当該プロジェクトの点数を示す絶対評価や、同分野内での順位を示す相対評価、さらには基準に未到達な項目の抽出を即座に行うことができる。
背景には、各国政府が主導するコンプライアンスクレジットと、民間主導のボランタリークレジットの境界が融合しつつある国際情勢がある。
大阪ガスはGreenCheckerを通じ、J-クレジットの国際的な評価を明確にすることで、日本の脱炭素市場の透明性を高める狙いである。
今回の大阪ガスによる機能拡充は、日本のJ-クレジットが直面するガラパゴス化のリスクに対する、民間からの有力な解決策だと言える。
これまで国内ルールのみで語られがちだったJ-クレジットが、AIを通じてICVCMなどの国際的な「物差し」で評価される意味は大きいだろう。
特に、シンガポールのような先進的な市場がボランタリーとコンプライアンスの「いいとこ取り」を始めている現在、日本企業にとって「自社の保有クレジットが世界で通用するのか」という問いは、財務上のリスク管理そのものだ。
今後は、単にクレジットを創出・購入するだけでなく、AIによる常時監視と品質スコアリングが、クレジットポートフォリオ管理の標準装備になると予測される。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000199.000139670.html


