気候金融調査機関ClimeFiは4月7日、2025年第1四半期におけるCDR市場の動向をまとめた最新レポートを公表した。前年同期比で32%の市場成長が見られ、四半期ベースでは過去最多の購入量が記録されたという。
報告によれば、期間中に700キロトンのCDR契約が締結され、267キロトンのクレジットが発行された。特に、バイオマスを利用したCDR(BCR)は最も人気のある技術として268キロトンの購入があり、海洋CDR(mCDR)が230キロトンでこれに続いた。mCDRにとっては、これまでで最も成功した四半期となった。
購入者の顔ぶれも広がりを見せており、新たにTikTokなどの新興企業が市場に参入したことが報告された。これは市場の多様化を示す好材料とされており、今後の成長を後押しすると期待されている。
取引内容は、mCDR、バイオ炭、バイオオイル、DAC、ERWなど多様な技術に及んだ。中でも、GigablueとSkiesFiftyによるmCDR史上最大規模の契約、GoogleがVarahaとCharm Industrialと結んだそれぞれ100キロトン規模のバイオ炭・バイオオイル契約が注目された。
また、スウェーデン政府が18億ドルを拠出したBECCS施設の最終投資決定も重要な動向として取り上げられている。民間投資ではDAC技術が依然として人気で、7,250万ドルの資金が集まった。
本レポートは、CDR市場が技術的多様性と資金流入の両面で拡大しつつあることを示しており、今後の炭素除去政策と市場設計に重要な示唆を与えるものとなっている。
引用:https://resources.climefi.com/v/q1-2025-cdr-market-review-22mpq8/579c1bc4-7437-4bf9-bb60-a4dce2613aa2