Bリーグ・ベルテックス静岡、静岡ガスと連携し脱炭素シーズン実現

村山 大翔

村山 大翔

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Bリーグ・ベルテックス静岡を運営するVELTEXスポーツエンタープライズは9月25日、静岡ガスと連携し、2025-26シーズンのホームゲーム全30試合で発生する二酸化炭素(CO2)排出量をカーボンオフセットする取り組みを継続すると発表した。対象となるのは試合会場の電力消費、廃棄物処理、選手やスタッフの車両移動による排出分で、静岡ガスが保有するJクレジットを充当する。

同クラブは2023-24シーズンから同様のカーボンオフセットを実施しており、プロバスケットボール界で早期から環境負荷低減に取り組む事例となっている。J-クレジット制度は、省エネルギー設備導入や再生可能エネルギー利用による排出削減量、森林管理による吸収量を「クレジット」として国が認証する仕組みであり、静岡ガスは自社の保有分をスポーツ興行の脱炭素化支援に提供している。

ベルテックス静岡は声明で「持続可能な社会の実現に向け、地域とともに歩む姿勢を今後も示していく」と強調した。日本国内のスポーツクラブがカーボンクレジット市場を活用する動きはまだ限定的だが、環境価値を組み込んだスポンサーシップモデルの拡大にもつながる可能性がある。

今回の取り組みは、スポーツイベントに伴うCO2排出を数値化し、明示的にカーボンオフセットする点で透明性が高く、カーボンクレジット市場の需要喚起策としても注目される。2025-26シーズンの全試合が対象となることで、持続的な運用体制が試されることになる。

参考:https://veltex.co.jp/news/detail/id=48494