AIデータ社、カーボンクレジット管理を統合する新プラットフォーム提供開始

村山 大翔

村山 大翔

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企業データとAI活用の専門企業であるAIデータ株式会社は9日、CO2削減活動における証明・報告・特許出願・成果可視化を一元的に支援するプラットフォーム「AI孔明TM on IDX × Tokkyo for Carbon Credit」の提供を開始した。削減活動の信頼性と効率性を両立させ、カーボンクレジット取引の透明性を高める狙いがある。

同サービスは、排出削減データの収集から暗号化保存、削減技術の特許出願支援、ダッシュボードでの成果表示までを統合的に提供。政府の「J-クレジット制度」やGXリーグとの整合性も意識し、企業の報告義務や説明責任の簡素化に資する構成となっている。

具体的には、CO2排出量(Scope1,2,3)と削減量を自動収集し、改ざん困難な形式で保存。削減活動に使われたエネルギー装置や制御アルゴリズムなどの技術情報をAIが自動抽出し、特許出願まで支援する。さらに、関係者ごとに最適化された報告書を自動生成するダッシュボード機能も備える。

J-クレジット制度をはじめとする国内市場では、削減活動の妥当性を証明する負荷が依然として高く、担当者が現場との調整やデータ収集に数日を要するケースが多い。また、削減技術が特許未出願のまま外部に模倣される事態も散見される。AIデータ社は、こうした課題を踏まえ、「技術とデータによる信頼性の可視化」が急務であると判断した。

今後は、J-クレジットやGXリーグとのAPI連携による報告自動化、サステナビリティレポートへの直接出力機能の実装、海外市場(VerraやGold Standard)への対応拡張を予定している。

参考:https://www.dreamnews.jp/press/0000322371/