CORSIAカーボンクレジット需要、2030年までに供給を上回る見込み – Abatable分析

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Abatableの分析によると、新たな供給がなければ、CORSIA適格のカーボンクレジットの余剰は2030年までに不足に転じる見込みです。航空業界は現在、世界の排出量の約3%を占めており、持続可能な航空燃料(SAF)や電化などの低炭素技術の開発が進められていますが、これらの普及には時間がかかります。

国際民間航空機関(ICAO)は2016年に国際航空のカーボンオフセット・削減制度(CORSIA)を採用し、2019年の排出量基準を超える成長分を相殺するシステムを、CORSIAは2021年から2023年のパイロット期間を経て、今年1月に正式に第1フェーズを開始しましたが、参加国が限定されることから供給に限りがあります。

現在、CORSIA適格のクレジットはAmerican Carbon Registry(ACR)とART TREESの2つの標準のみで取得可能であり、供給は著しく制約されています。この状況は、新たなプロジェクトがクレジットを生成しない限り、2030年には需要が供給を大幅に上回ることを示唆しています。

ICAOの技術諮問機関は、Verra、Gold Standard、Climate Action Reserve(CAR)の大手クレジット発行者の承認を保留しており、これが2024年の供給不足に繋がる可能性があります。将来的には、CORSIAクレジットの需要が供給の14倍になると予測され、航空業界にとって大きな課題となるでしょう。

Abatable

CORSIA carbon credit demand expected to outstrip supply by 2030 – Abatable analysis