共同実施(Joint Implementation, JI)とは、京都議定書の下で、排出削減義務を負う先進国(附属書I国)が、他の先進国内で排出削減プロジェクトを実施し、その成果を自国の削減目標達成に利用できる仕組みを指します。
これは京都議定書第6条に規定された柔軟性措置メカニズム(京都メカニズム)の一つであり、参加国がいずれも削減義務を負う附属書I国である点が特徴です。実際には、日本や西欧諸国といった投資国が、ロシアや東欧の市場経済移行国(EITs)でエネルギー効率改善やインフラ近代化などのプロジェクトを実施し、その成果として得られた削減量を「排出削減単位(Emission Reduction Unit, ERU)」として獲得しました。
« Back to Glossary Index