RMU(Removal Unit)とは、京都議定書の下で、先進国(附属書I国)が自国内の森林管理や植林などの土地利用活動を通じて純粋に吸収した温室効果ガス(GHG)の量を認証したクレジットを指します。
1 RMUは1トンの二酸化炭素換算(tCO₂e)の純吸収量に相当します。他のクレジット(AAU・CER・ERUなど)が排出削減や回避をベースに発行されるのに対し、RMUは「自然の吸収源」の働きを初めて国際的な排出勘定に組み込んだ点で大きな特徴があります。その一方で、算定に伴う科学的不確実性や会計ルールの複雑さが指摘され、市場の信頼性(Integrity)に課題を残したことも、今日の「自然由来の解決策(Nature-based Solutions, NbS)」を巡る議論に重要な教訓を与えています。
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