DevvStream ナスダック上場維持要件を回復 「炭素管理ビジネス強化で信頼回復」

村山 大翔

村山 大翔

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カーボンマネジメント企業のデヴストリーム(DevvStream)は8月22日、株価が基準を満たしたことでナスダック上場規則の最低入札価格要件に再び準拠したと発表した。同社株は21日までに10営業日連続で1ドルを上回り、キャピタルマーケットでの取引継続が確定した。

デヴストリームは2021年設立の炭素管理専門企業で、自然由来・技術由来のカーボンクレジットやCO2隔離プロジェクトに投資し、排出削減が難しい企業や政府に販売している。さらに、電気自動車(EV)充電網や再生可能エネルギー発電の開発事業にも関与し、生成されるクレジットやI-REC(国際再生可能エネルギー証書)の一部を収益源として確保している。

同社は市場低迷により株価が一時的に1ドルを下回り、ナスダックから警告を受けていた。だが株価回復により信頼を維持できた形だ。今後はカーボンクレジット市場の成長とともに、資金調達力の安定化が見込まれる。

デヴストリームは「持続可能性と収益性の両立」を掲げており、CDRやエネルギー転換を通じた市場拡大を戦略の柱に据えている。世界的にカーボンクレジットやI-RECの市場規模が拡大するなか、同社の上場維持は事業拡大の基盤を固める動きといえる。

参考:https://www.devvstream.com/news/news-releases/devvstream-regains-compliance-with-nasdaq-listing-requirements