ラグビーJAPAN RUGBY LEAGUE ONEの浦安D-Rocksは、2024-25シーズンのホストゲーム全9試合において、開催に伴うCO2排出量をすべてオフセットする「カーボンオフセット試合」を実施した。取り組みにはNTTドコモビジネス株式会社が提供する農業由来および森林由来のJ-クレジットが活用され、総量は233トンに達した。
試合では会場の電力使用や観客の移動に伴う排出量を算定し、農業由来クレジット117トンと森林由来クレジット116トンで相殺した。会場ではCO2排出量の速報値を提示するほか、ビジョン投影やアナウンスで来場者の環境意識向上を図った。対象期間は2024年12月28日から2025年5月9日までの全9試合である。
NTTドコモビジネスは、水稲栽培でメタン排出を抑制する農業由来の「Green Natural Credit」と、住友林業と共同で展開する「森林価値創造プラットフォーム(森かち)」を通じた森林由来クレジットを提供している。

D-Rocksとの取り組みでは、これらの自然由来クレジットを活用し、スポーツイベントを通じた環境意識の普及と地域社会との連携を強化した。
両社はシーズンオフに連動プロモーションも展開。2025年6月のファン感謝祭ではお米を配布し、今後は選手が米農家を訪問して稲刈り体験などの交流を行う予定だ。
NTTドコモビジネスは「カーボンクレジットの活用を通じ、スポーツから地域へ持続可能な価値を広げたい」としており、NTT Sports Xも「環境に配慮したホームゲームを継続し、脱炭素社会への貢献を目指す」と表明した。
D-RocksとNTTドコモビジネスは来季以降も「カーボンオフセット試合」を継続する方針で、スポーツ界における脱炭素の取り組み拡大に注目が集まる。